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🚀「広告直後に42分動画」—それでも売上が伸びた理由
「LPで40分超の動画?長すぎて誰も見ないでしょ…」—多くの人がそう思います。
でも今回のケースでは、この“長尺×直販型”の設計によって、2年半で年商が約20億円→100億円へ。
しかも約60億円もの広告投資を回収しつつスケールした、と紹介されています。
なぜそんなことが可能なのか。初心者〜中級者でも実装できる視点で、構造と手順を物語調で解きほぐします。
🎯リストを挟まない“直販型”でフリクションを削る
直販型のコアは「広告→LP→その場で教育&販売」。
メールやLINE登録を挟まず、ワンクリックで本題に進めます。
Webではページ遷移や入力のたびに約半数が離脱するといわれています。
登録フォーム入力→メール確認→動画視聴といった従来型の導線では、多くの見込み客が途中で消えてしまいます。
従来型は「広告→登録→後日教育→販売」ですが、直販型はクリック=すぐ教育開始。広告をクリックした100人全員が動画の冒頭までは必ず到達する設計です。
その結果、視聴開始者を最大化し、その場での売上で回収→再投資→拡大の高速循環が可能になります。
具体的には、広告費を1日で回収できれば翌日にはさらに大きな金額を投資でき、短期間で数十億規模までスケールできるという仕組みです。
🧭事例の全体像
今回紹介するのは、ゴルフ教材企業のプロモーション。
2年半で年商約20億→100億円に伸ばし、約60億円の広告投資を行いながら勝ちパターンを量産。
媒体はMeta広告/YouTube広告中心。
1〜2分のティーザーで興味を立ち上げ、クリック先のLPに42分の本編セールス動画を埋め込み。
35分地点でオファーが提示されると同時に、LP下部に『購入セクションが出現』します。
さらに、離脱時のエグジット・ポップアップで「WatchVideo」か「ReadtheReport」の二択を提示。
“時間がない人”も救済する動線が仕込まれています。
🧱LPは動画を見てもらう最適化
LPの構成はシンプルで「動画を見てもらう」ことに特化しています。
- プリヘッド(補助見出し)
- ヘッドライン:「スライスに悩む50人が5分で改善。すべて動画で記録済み」
- 動画本編(42分):35分でオファー出現+LP下部に購入枠
- このビデオでわかること:誤解の反転/間違い修正/時間ベネフィット/距離アップ
- 著者紹介:「タイガー・ウッズの元コーチ」+「40年のキャリア」「7万回以上のレッスン」
- 信頼性表示:導入企業ロゴをグレースケールで配置
🧠ヘッドライン作法は「疑いに寄り添う」
「本当に1ショットで直せるのか?」と売り手自身が疑う形で提示します。
強い約束を正面から断言すると「そんなはずない」と反発を招きやすいですが、一緒に疑うことで読者は自然と自分ごととして考え始めます。
たとえば「私も最初は信じられませんでした」と添えるだけで、読者は安心感を持ちつつ続きを読もうとするのです。
🏷️ネーミング戦略
- カウンタースライスメソッド
- ワンショット・スライス・フィックス
固有名を与えることで差別化と認識の強化につながります。
さらに、名前があることで顧客は記憶しやすくなり、他の商品と混同しにくくなります。マーケティングにおいて「覚えやすさ=選ばれやすさ」に直結するため、ネーミングは単なる装飾ではなくブランド形成の核となります。
たとえ内容が既存の方法論であっても、独自の名前を付けるだけで新しさや専門性を演出でき、結果的に信頼と購入意欲を高めることにつながります。
🎥セールスビデオの設計
⏱️オープニング(最初の5〜10秒が勝負)
- 「信じられないかもしれませんが、あなたの長年のスライス癖を“たった一打”で改善できます。」
- 即「7万回以上のレッスン実績/5分間トレーニング」を提示し、強い主張の裏付けを行う
- 続けてビフォー・アフター映像を差し込み、視覚的に信ぴょう性を補強
🗣️顧客の声(46秒で切替)
- 「40年悩んだスライスが一本目から30ヤード伸びた」
- 強い主張→即証拠→顧客証言の三段構成で疑念を封じる
- 複数の顧客証言を短く連続挿入し、リアリティを高める
🧩ワン・ビッグ・ドミノ(原因を1つに絞る)
- 「原因はフェースが開いていることだけ」
- 複数原因を語らず、一点突破で説得力を高める
- 図解やアニメーションでフェースの開き→スライスの因果を示し、理解を補強
🙋♂️自己紹介は“惹きつけた後”
冒頭で権威自慢はせず、視聴者の悩み→証拠→顧客声で引きつけてから、権威と実績を提示。
- 40年以上のキャリアや7万回以上のレッスンを数字で示す
- 「タイガー・ウッズの元コーチ」といった肩書は後出しで、安心感と期待を最大化
💼オファー設計(35分地点で提示)
- 197→47ドル割引:大幅値下げで“今買わなきゃ”感を演出。
- 14日間無料体験つきサブスク:試すハードルを下げ、LTV向上の仕組みを同時に設計。
- ベネフィット列挙+顧客声挿入:距離アップや安定性向上など具体的成果を提示し、同時にリアルな声で補強。
- 価格を安くする理由を正直に説明(普及目的/まず体験してほしい等):単なる安売り感を避け、納得感を持たせる。
- クロージング:「何もしないか、試すか」—二択で決断を迫り、感情的な後押しを行う。
📈成果(数値)
- 年商:20億円→100億円(2年半)
- 広告費:60億円投下
- 動画尺:42分(35分でオファー)
- 広告尺:1〜2分(ティーザー)
- 証拠:50人が5分で改善/7万回レッスン/30ヤードアップ証言
⚠️困難と克服
- リストが溜まらない
メールやLINE登録を挟まない直販型では顧客リストが増えにくいです。
そこで離脱時にエグジット・ポップアップを設置し「動画をもう一度見る」か「テキスト版を読む」かを選ばせ、未購入者を救済して接点を確保します。
- 動画が長い
42分という長尺は離脱リスクが大きいです。
だからこそ冒頭5〜10秒で強烈なフックを入れ、直後に実績データや顧客の声を提示。
さらに途中にもビフォーアフター映像を差し込み、飽きさせず最後まで視聴させる工夫を徹底させます。
- 一発勝負の難度
リスト獲得を挟まないため「その場で決めてもらう」必要があります。
説得力のあるスクリプトを用意するだけでなく、映像の編集・テンポ・証拠映像の挿入など表現面にも細部までこだわり、セミナー級の体験を画面越しに提供してコンバージョン率を高めます。
🧠学び(原則)
- フリクションを削れ:入力や遷移が増えるごとにユーザーは離脱しやすいです。
クリック直後に教育と販売を完結させることで視聴開始率を最大化します。 - ROASは回収速度で決まる:広告費を投じたら、その場で売上を回収→再投資→拡大。この循環が速いほどスケールが可能とします。
- 原因は1つに絞る:原因を複数並べると行動が止まります。ワン・ビッグ・ドミノの考え方で「これさえ直せば解決」という一点突破が有効です。
- 強い約束は“疑いとペア”で:断言だけでは反発を招くが、読者と一緒に疑う形を取ると自然に納得が生まれます。
- 権威は“自分に関係ある実績”で補強:有名人との関係だけでなく「40年のキャリア」「7万回のレッスン」のように、読者が自分ごととして理解できる実績を示すと効果的。
- ネーミングで独自性を作る:手法やプログラムに固有名をつけることで差別化しやすくなり、記憶に残りやすいです。名前があるだけで「特別な方法」に見えるため、信頼や購入意欲の向上につながる。
✅明日からできるチェックリスト
- 自分のLPを開き、入力フォームや遷移の数を数えて「不要な摩擦点」を削除する。
- 強い約束(ベネフィット)を書き出し、それに対して「一緒に疑う」表現を添えてみる。
- 自分の商品やサービスに“固有の名前”をつけて、認識と差別化を高める。
- LPや広告の冒頭に5秒以内で注意を引く「フック」を考える。
- 顧客の声やビフォーアフター事例を1つ以上ピックアップし、証拠として組み込む。
- 広告クリックから購入までの流れを1枚の図にして、フリクションがないかチェックする。
- 離脱者向けに「もう一度見る」や「テキストで読む」など別ルートの導線を設計してみる。
🏁まとめ
今回の事例は「長尺動画=離脱」という常識を覆し、直販型設計が大規模スケールを実現できることを証明しました。
クリック直後に教育と販売を完結させることで、
- 視聴開始者を最大化
- その場で売上を回収→再投資
- 数十億単位の広告投資でも回るスケール設計
を可能にしています。
もちろん弱点は顧客リストの蓄積が難しいことですが、離脱時ポップアップやテキスト版レターを導入することで、未購入者との接点を確保する工夫も盛り込まれていました。
つまり、直販型は「最速の売上回収」と「摩擦ゼロの体験」を重視するモデル。
一方で、教育や長期関係構築が必要な商材にはリスト型が適しています。